現場で起きやすい課題
PoCは技術的に実現可能かを確かめる段階、MVPは必要最小限の形で市場の反応を確かめる段階、本開発は確認された需要と実現可能性を踏まえて作り込む段階と役割が異なります。それぞれの段階は目的が異なるため、同じ基準で評価しようとすると判断を誤りやすくなります。しかし実際の現場では、この区別が曖昧なまま進んでしまい、PoCの延長で本格的な機能を作り込んでしまったり、逆にMVPの反応が薄いまま本開発に進んでしまったりすることがあります。最初に取り組むべきは、それぞれの段階で何を確認できれば次に進むのかという基準を、着手前に明文化しておくことです。
最初に整理すること
段階を移る際の勘所は、前の段階で得られた結果を都合よく解釈しないことです。例えばMVPの利用者数が少なくても、熱心に使い続けている一部の利用者がいる場合、その反応の質を丁寧に見て、単純な人数だけで本開発への可否を判断しないようにします。反対に、反応が悪いにもかかわらず、これまでの投資を惜しんで無理に次の段階へ進めてしまうことも避けるべき判断です。基準に照らして淡々と判断する姿勢が求められます。
光の道具箱で広げる改善
段階ごとの基準を明確にして進めることで、どの時点で立ち止まるべきか、どの時点で投資を増やしてよいかの判断がぶれにくくなります。次の一歩としては、現在自社が取り組んでいる事業がPoC・MVP・本開発のどの段階にあるかを確認し、次の段階に進む基準がまだ決まっていなければ、この機会に言葉にして残しておくことです。段階を意識した進め方が、事業全体の見通しを立てやすくします。



