現場で起きやすい課題
利益が出ていても、在庫を多く抱えていたり、売掛金の回収が遅れていたりすると、実際の資金繰りは苦しくなりがちです。決算書の利益と手元資金の動きが一致しないことに戸惑う経営者の方も少なくありません。特に季節性のある業種では、繁忙期に向けた仕入れの増加が資金繰りを圧迫しやすい傾向があります。まずは在庫の回転状況と売掛・買掛の回収・支払サイトを、それぞれ数字として把握することから始めましょう。現状が見えてきたら、在庫を持ちすぎている品目や、回収が遅れがちな取引先を洗い出し、対応の優先順位をつけます。
最初に整理すること
発注のタイミングを見直す、請求から入金までの流れを整理するといった地道な改善の積み重ねが、運転資金の圧迫を和らげます。支払サイトについても、無理のない範囲で交渉できる余地がないか確認しておくとよいでしょう。取引先ごとに回収条件を見直すだけでも効果が出ることがあります。運転資金の管理は、在庫・売掛・買掛それぞれの数字がリアルタイムに近い形で把握できて初めて機能します。月末にまとめて確認するのではなく、日々の変化を追える体制にしておくことで、資金不足の兆候にも早く気づけます。
光の道具箱で広げる改善
あわせて、繁忙期に向けた仕入れ増加のタイミングをあらかじめカレンダーに落とし込んでおくと、資金がもっとも厳しくなる時期を事前に予測でき、金融機関への相談や短期の資金調達を検討する余裕も生まれます。まずは在庫回転率と売掛金の回収サイトの二つだけでも定期的に数字を確認する習慣をつけることが、運転資金を圧迫させない第一歩になります。利益と資金の動きは必ずしも一致しないという前提を持っておくだけでも、資金繰りへの意識は大きく変わります。



