現場で起きやすい課題
食品や化粧品、医薬部外品など、賞味期限や使用期限が設定された商品を扱う企業にとって、期限切れによる廃棄ロスは利益を圧迫する要因のひとつです。ロットごとの入荷時期や期限が正確に管理されていないと、古い在庫が奥に残ったまま新しい在庫から出荷される「先入れ後出し」の状態が起こり、気づいたときには大量の廃棄が発生していることがあります。まず取り組みたいのは、入荷時にロット番号と期限情報を必ず記録し、出荷時には期限が近いものから優先的に出す先入れ先出しのルールを徹底することです。倉庫内の商品配置も、期限の古いものが手前に来るような棚割りにしておくと、ルールを守りやすくなります。
最初に整理すること
次に、期限が近づいている在庫を自動的に抽出し、担当者に通知する仕組みを整えると、値引き販売や優先出荷といった対応を早めに検討できます。仕組みの工夫としては、ロットごとの入出荷履歴をシステム上で追跡できるようにしておくと、万一の品質トラブルが発生した際にも、影響範囲を迅速に特定できます。
光の道具箱で広げる改善
判断の勘所は、期限管理の精度をどこまで細かくするかを、商品の特性や廃棄ロスの影響度に応じて決めることです。すべての品目を同じ精度で管理しようとすると運用負荷が過大になるため、廃棄リスクが高い品目や高単価の品目から重点的に管理する優先順位づけが有効です。期限が近づいた在庫の値引き判断は現場任せにせず、値引き幅や実施タイミングの目安をあらかじめ決めておくと、判断のばらつきを抑えられます。期限管理を仕組みとして整えることは、廃棄ロスの削減だけでなく、商品の安全性を担保する取り組みにもつながります。



