現場で起きやすい課題
IoTセンサーの導入というと、大規模な設備投資や専門知識が必要というイメージを持たれがちですが、近年は既存の設備に後付けできる比較的手頃なセンサーも増えています。最初から全設備への導入を計画してしまうと、費用対効果の見通しが立たず検討が止まってしまいがちです。「うまくいくかわからないものに投資したくない」という慎重な姿勢は、経営判断として自然なことです。専門部署がない中小企業ほど、何から手をつければよいか迷いやすいテーマでもあります。まず最初の一歩としては、稼働状況を特に把握したい設備を一台か二台に絞り、稼働・停止の状態や振動、温度といった基本的なデータから取得を始めてみることをおすすめします。
最初に整理すること
小さく始めたデータ取得がうまくいったら、取得したデータをグラフで確認できる仕組みに整えていきます。稼働率の推移や、停止が多い時間帯、異常な振動や温度の兆候などを画面上で確認できるようにしておくと、これまで感覚に頼っていた設備の状態把握が、具体的な数値の裏付けを持つようになります。効果を確認しながら、対象設備を少しずつ広げていくとよいでしょう。担当者以外の社員にも状況が伝わりやすくなる効果もあります。
光の道具箱で広げる改善
設備データが取れるようになると、稼働率の把握だけでなく、異常の予兆をとらえて故障を未然に防ぐ判断材料にもなります。無理のない範囲から始めることで、投資対効果を確認しながら段階的に取り組みを広げられます。対象設備を一台選び、まずは一か月データを取ってみて、何が見えてくるかを確認するところから始めると、次に何を測るべきかが自然と見えてきます。



