現場で起きやすい課題
電子化を進めようとした結果、紙の原本はそのままキャビネットに残り、スキャンしたデータも別のフォルダに保存されるという二重管理の状態に陥っている会社は少なくありません。この状態では、修正が入った際にどちらか一方しか更新されず、最新版がどちらなのか分からなくなるという問題が起きます。取引先から問い合わせを受けた際に、紙を探すべきかデータを探すべきか迷い、結局両方を確認することになり、かえって手間が増えているケースも見られます。
最初に整理すること
整理の第一歩は、書類の種類ごとに「原本をどちらの形式で管理するか」を決めることです。法令上原本の保存が求められる書類とそうでない書類を区別し、電子データを正本として扱えるものについては、スキャン後に紙を計画的に廃棄するルールを設けます。国税関係書類などは電子帳簿保存法の要件を踏まえた保存方法を確認しておくことが必要です。あわせて、ファイル名の付け方や保存場所のルールを統一し、誰が見ても同じ場所に同じ形式で書類が見つかる状態を目指します。
光の道具箱で広げる改善
紙とデータの二重管理が解消されると、書類を探す時間が減るだけでなく、最新版がどれか分からなくなる混乱もなくなります。移行には一定の労力がかかるため、すべての書類を一度に統一しようとせず、利用頻度の高い書類から優先的に進めるのが現実的です。まずは書類の種類を洗い出し、原本の形式を決めるところから始めてみてください。ルールが定着すれば、探す手間も保管スペースも着実に減り、担当者が変わっても迷わない管理体制につながります。



