現場で起きやすい課題
「デジタル人材」という言葉は幅広い意味で使われており、データ分析ができる人材を指す場合もあれば、業務改善の視点を持った人材を指す場合もあります。共通認識がないまま育成計画を立てると、研修の内容がぼやけたり、期待する成果とかけ離れた学びになったりしがちです。まず必要なのは、自社が求めるデジタル人材とは具体的にどのようなスキルを持つ人なのかを言語化し、育成の対象を明確にすることです。抽象的な理想像ではなく、実務で発揮してほしい行動レベルまで具体化することが出発点になります。言葉の定義がずれたまま議論を進めると、後から手戻りが生じやすくなります。
最初に整理すること
最初に取り組みたいのは、必要なスキルを「基礎的な操作スキル」「業務改善の視点」「データを読み解く力」「新しい仕組みを企画する力」といった段階に分けて整理することです。全社員に同じレベルを求める必要はなく、役職や職種によって重視すべきスキルの比重は異なります。現場の担当者には基礎操作と改善の視点を、管理職にはデータを踏まえた判断力を、というように対象者ごとに求めるスキルの組み合わせを分けて考えると、育成計画が具体的になります。将来的に必要となりそうなスキルも見据えておくと、計画に無理が出にくくなります。
光の道具箱で広げる改善
整理したスキルを活かす勘所は、一覧にして終わらせず、社員一人ひとりの現状と照らし合わせ、不足している部分を可視化することです。スキルマップとして表にまとめておくと、誰にどの研修が必要かが一目で分かり、限られた育成予算や時間を優先度の高いところから配分しやすくなります。定期的にスキルマップを更新していくことで、育成の進捗を確認しながら、実態に即した人材育成を継続していくことができます。



