現場で起きやすい課題
契約交渉では、条項の修正案がメールで何度もやり取りされることが多く、ファイル名だけでは最新版かどうか判断しにくくなります。担当者が違う版を参照してしまい、確認済みのはずの条項が実は古いままだったという事態も起こり得ます。まずは契約書のファイル名に日付や版数を必ず含めるルールを決め、修正のたびに版を明確にすることから始めます。単純なルールですが、徹底されていない職場は意外に多く見受けられます。
最初に整理すること
版管理のルールを決めたら、どこに最新版を置くかという保管場所も一元化しておく必要があります。メールの添付ファイルだけに頼っていると、後から探すのが難しくなるため、契約関連の文書を集約する場所を決め、そこに最新版を置く運用に統一します。修正履歴や変更理由を簡単にでも記録しておくと、後から経緯を振り返る際にも役立ちます。誰が、いつ、どの条項を変更したかが分かる状態を保つことが重要で、複数人が同時に修正案を出す場面では特にこの記録が効いてきます。修正のやり取りが長引く契約ほど、途中経過を残しておく効果は大きくなります。
光の道具箱で広げる改善
版管理が整理されると、契約交渉中の混乱が減り、締結後に条項の解釈で行き違うリスクも下げられます。関係者全員が同じ最新版を参照できる状態を保つことが、契約実務の基本的な安心材料になります。取引先とやり取りする際も、送付する版が最新であることを一言添えるだけで、行き違いをかなり防げます。まずは現在進行中の契約交渉について、ファイル名と保管場所のルールを整理し、次の契約からその運用を適用してみるとよいでしょう。



