現場で起きやすい課題
生成AIの研修は、知識を得たかどうかよりも、研修後に実際に業務で使われ、その使い方が適切かどうかが問われます。まず見たいのは利用の広がりです。研修後に生成AIを使う場面がどれだけ増えたかを、対象ツールの利用回数や、使っている人の割合として簡単に把握します。多くのツールには利用状況を確認できる管理画面があり、なければ「今週どの業務で使ったか」を数人に尋ねるだけでも傾向はつかめます。導入直後だけ使われて後は放置される例は珍しくないため、研修の一か月後、三か月後と間を置いて確認すると、定着したのか一時的だったのかが見えてきます。
最初に整理すること
次に、使い方の質を見ます。生成AI研修ならではの観点として、指示文の書き方が上達しているか、出力の誤りを見抜けているかがあります。前者は、目的や前提、望む出力形式を分けて書けているかを実際の指示文を見て確認します。後者はより重要で、数字や日付、法令に関する内容など誤りが混ざりやすい部分を鵜呑みにせず確認できているかを見ます。誤りを含む文章を教材に、怪しい箇所を探す簡単な演習を研修前後で行い、指摘できた箇所の変化を比べると、見抜く力の伸びを実感を伴って測れます。重要な資料は人が事実を確認する工程が守られているかも、質の指標になります。
光の道具箱で広げる改善
これらは大掛かりな仕組みを作らなくても、利用回数、実際の指示文、演習での気づきという手元の材料から拾えます。単発の数字で判断せず、数か月単位で利用と質の両面を追い、活用が根づいているかを確かめることが大切です。まずは対象ツールの利用状況を確認できるか調べ、研修直後と数か月後に「よく使う業務」と「実際の指示文の例」を数人から集める段取りを決めるところから始めると、研修が実務にどうつながったかが見えやすくなります。



