現場で起きやすい課題
個人情報保護法では、個人情報を取得する際に利用目的をあらかじめ特定し、その範囲内で利用することが求められています。顧客情報をAIサービスに入力して分析や文章生成に使う場合、それが当初の利用目的の範囲に収まっているかを確認する必要があります。便利だからという理由だけで安易に取り込んでしまうと、後から利用目的の逸脱を指摘されるおそれもあります。最初に取り組むとよいのは、自社が保有する個人情報について、取得時にどのような利用目的を伝えているかを改めて確認し、AI活用がその範囲に含まれるかどうかを整理することです。
最初に整理すること
両立を図る際の勘所は、個人情報を外部のAIサービスに入力する行為が、第三者提供にあたるかどうかを慎重に見極めることです。多くの場合、サービス提供者との契約内容によって扱いが異なるため、利用規約や委託契約の内容を確認し、必要であれば専門家の見解も踏まえて判断することが望ましいでしょう。また、個人を特定できないよう加工した上でAIに活用させる方法は、法令上のリスクを下げる有効な手段の一つです。加工の程度が十分かどうかも、あわせて検討する必要があります。
光の道具箱で広げる改善
法令の解釈やAIに関するガイドラインは今後も更新される可能性があるため、一度整理した内容を固定的に考えず、監督官庁が公表する情報を定期的に確認する姿勢が欠かせません。個人情報保護とAI活用は対立するものではなく、取得目的と利用範囲を明確にしておくことで、両立させながら業務効率化を進めることができます。



