現場で起きやすい課題
複数の候補者を面接した後、誰が優れていたかを議論しようとしても、面接官それぞれの記憶やメモの取り方が違うと、比較の土台がそろわず議論がかみ合わないことがあります。特に面接官が複数人いる場合、ある人は人柄を重視し、別の人はスキルを重視するというように、評価の観点自体がずれていることも珍しくありません。この状態が続くと、採用の可否が面接官の主観に大きく左右されてしまいます。時間が経つほど発言や印象の記憶は薄れ、比較そのものが難しくなっていきます。
最初に整理すること
最初に取り組みたいのは、評価項目を事前に決めておくことです。自社が求める人物像やスキルを数項目に整理し、面接官全員が同じ項目に沿って評価する仕組みにするだけで、比較の精度は大きく上がります。評価は五段階などの簡単な尺度で構わず、あわせて具体的な発言や印象をメモとして残しておくと、後から見返したときに評価の根拠を思い出しやすくなります。まずは評価シートを一枚用意することから始められます。面接直後にその場で記入する習慣をつけると、記憶が鮮明なうちに正確な記録が残せます。
光の道具箱で広げる改善
運用が定着してきたら、評価結果を蓄積して見返す仕組みも整えておくとよいでしょう。入社後の活躍と面接時の評価を照らし合わせることで、自社にとって精度の高い評価項目が見えてきます。評価を記録として残すことは、面接官同士の認識合わせだけでなく、候補者への説明責任を果たす上でも役立ちます。感覚的な判断に頼らず、記録に基づいて議論できる体制を少しずつ整えていくことが、採用の質を安定させます。評価項目自体も一度作って終わりにせず、定期的に見直す視点を持っておきましょう。



