現場で起きやすい課題
長年同じ業務を担当している人にとっては当たり前のことでも、それが文書として残されていない場合、AIはもちろん、新しい担当者にも伝わりません。「この時期だけは処理の順番が変わる」「この取引先だけは特別な確認が必要」といった情報は、担当者の頭の中だけにとどまりがちで、開発の場でうまく共有されないまま進んでしまうことがあります。この伝達漏れが、後になって手戻りの原因になることも珍しくなく、開発全体の遅れにもつながります。
最初に整理すること
最初に取り組みたいのは、日常業務の中で自分が判断に迷った場面や、他の人に説明するときに補足が必要になった場面を書き留めていくことです。すべての業務知識を一度に文書化しようとすると負担が大きいため、開発対象となる業務に関係する部分から優先的に、判断の基準や例外の扱いを言葉にしていきます。箇条書き程度の簡単なメモでも、無いよりはるかに役立ちます。完璧な文書を目指さず、まずは書き始めることが大切です。
光の道具箱で広げる改善
書き出した内容は、専門用語を避けて誰が読んでも分かる言葉で残しておくと、開発に関わる人だけでなく、後任の担当者にとっても財産になります。ドキュメントは一度作って終わりではなく、業務が変わるたびに更新していくものと位置づけ、気づいたときに追記できる仕組みにしておくとよいでしょう。業務知識を言葉にする作業は地味ですが、AIとの共創が進むほど、その価値が実感されていきます。誰でも書き足せる形にしておくことが、長く使われるドキュメントの条件です。



