現場で起きやすい課題
従来の自動化は決まった手順を正確に繰り返すことが得意な一方で、内容を読み取って判断するような作業は苦手とされてきました。そのため、これまでは人手に頼らざるを得なかった業務も少なくありません。ここに生成AIなどの技術を組み合わせることで、自動化できる範囲を広げられる場面が増えてきています。まず取り組みたいのは、社内に残っている「判断を伴うために自動化できない」と考えられてきた業務を洗い出すことです。問い合わせ内容の仕分けや書類の読み取り分類など、比較的判断の軽い作業から棚卸ししてみましょう。
最初に整理すること
次に大切なのは、いきなり重要度の高い業務に適用するのではなく、間違えても影響が小さい業務から試し、精度を確かめながら段階的に対象を広げていく進め方です。精度が想定を下回る場合は無理に使い続けず、対象業務や運用方法を見直す柔軟さも欠かせません。あわせて、AIが出した判断結果を人が最終確認する工程を残しておくと、思わぬ誤りにも早く気づけます。すべてを機械任せにするのではなく、繰り返しの多い部分は自動化とAIに任せ、例外対応や最終判断は人が担うという役割分担をあらかじめ明確にしておくことが、現場の安心感につながります。
光の道具箱で広げる改善
この線引きを最初に決めておけば、導入後に「どこまで任せてよいか」で迷う場面を減らせます。自動化とAIを無理なく組み合わせられれば、これまで人手に頼るしかなかった業務の一部を効率化でき、担当者が本来注力すべき仕事に時間を割きやすくなります。導入を検討する際は、対象業務の洗い出しと影響範囲の小さい業務からの試行という順序を守ることが、遠回りに見えて確実な近道になります。半年に一度は対象業務と精度の見直しを行い、状況の変化に合わせて範囲を調整していく姿勢も持っておきたいところです。



