投稿日:2019年8月4日
XAMPP と Laravel Valet と WP-CLI で WordPress 開発環境を Windows に構築する
新しい作業用PCを自作したのでこの際に開発環境を一新しようと思って Laravel Valet と WP-CLI を利用した開発環境の構築にトライしてみました。
あまり正しい方法ではないかもしれませんが、いろいろと格闘してみたのでその成果を書きます。
XAMPP を構成する
XAMPP とは
XAMPPはウェブ制作の開発環境をWindowsのローカルマシン上に簡単に構築するためのオールインワンパッケージです。今回はPHPとMySQLのインストールを簡素化するためにXAMPPを利用しました。XAMPPは以下のウェブサイトからインストーラーがダウンロードできます。インストーラーをダウンロードしたらインストーラーの指示に従って進めると簡単にインストールが完了します。
XAMPPを利用したMySQLの起動
XAMPP をインストールしたらXAMPPのコントロールパネルを開きましょう。xampp フォルダ直下に保存されている xampp-control.exe というファイルを実行すると開くことができます。ここではMySQLを有効化します。
PHPのパスを通す
環境変数のPATHにPHPのパスを通しましょう。XAMPPがやってくれる場合もあるのでその場合は不要です。
MySQLのパスを通す
PATHの設定
環境変数のPATHにMySQLのパスを通しましょう。
MYSQL_HOMEの設定
MYSQL_HOMEも設定しましょう。
Composer のインストール
PHPのパッケージ管理システムである Composer をインストールしましょう。
- Composer
https://getcomposer.org/
こちらからWindows用のインストーラーをダウンロードできます。
https://getcomposer.org/download/
Laravel Valet を構成する
Laravel Valet とは
Windows の場合はアクリルDNSというツールと組み合わせて project-name.test ドメインに展開してくれるウェブ開発環境を構成するためのツールです。もともとはLaravelの開発環境構築用に作られたようなのですが、私が普段よく利用しているWordPressにも利用できるということで試してみました。
Laravel Valet のインストール
以下の記事が非常に参考になりました。
- How to Install Laravel Valet on Windows OS
https://blog.hashvel.com/posts/how-to-install-laravel-valet-on-windows-os/
ここから以下の操作はPowerShellの管理者実行状態で試してみてください。
簡単に手順をまとめると以下の流れになります。
Laravel Valet を Composer を利用してグローバルインストール
composer global require cretueusebiu/valet-windows
Valet のインストール
valet install
アクリルDNSの設定
- インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)のプロパティの優先DNSサーバーを「127.0.0.1」に設定
- インターネットプロトコルバージョン6(TCP/IPv6)のプロパティの優先DNSサーバーを「::1」に設定
Valet を利用したサイトの閲覧
PowerShell で以下のパスに移動
cd C:Users[user-name].configvaletSites
プロジェクトフォルダを作成し、その中に移動
mkdir [project-name]
cd [project-name]
Valet を park
valet park
Valet で 閲覧
valet open
WP-CLIを構成する
WP-CLIのインストールについては以下のページが参考になりました。
- Windows 環境に WP-CLI をインストール
http://www.webdesignleaves.com/wp/wordpress/1421/ - Composer で wp-cli をインストールすると help と cli サブコマンドしか存在しないのをどうにかする
https://wpken.net/tool/composer-installation-needed-wp-cli-bundle-as-of-v2/
WP-CLI のインストール
ユーザールートに移動
cd ~
Composer で WP-CLI のインストールコマンドを実行
composer create-project wp-cli/wp-cli
上記コマンドで作成された wp-cli フォルダ内に移動
cd wp-cli
Composer で WP-CLI のインストールコマンドを実行
composer require wp-cli/wp-cli-bundle
WP-CLI にパスを通す
WP-CLI にパスを通します。
C:Users[user-name]wp-clibin
WordPressのインストール
WordPressのインストールはこちらの記事が参考になります。
- [Wordpress] WP-CLIでwordpressのインストール〜セットアップまで
https://qiita.com/jshimazu/items/28ea6ad4781da36638ec
WordPress をダウンロードする
Valet の Sites フォルダに移動してWordPress用のプロジェクトフォルダを作成します。
cd [project-name]
WordPress をダウンロードするためのコマンドを実行する
wp core download --locale=ja
データベースを作成する
以下のコマンドを実行してwp-config.php を作成します。
wp core config --dbname=[db-name] --dbuser=root --dbhost=localhost --dbprefix=wp_
以下のコマンドを実行して、データベースを作成します。
wp db create
WordPressをインストールする
以下のコマンドを実行し、WordPressのインストールを実行します。
wp core install --title=[site-test] --admin_user=[user-name] --admin_password=[password] --admin_email=[email] --url=http://[project-name].test/
インストールが完了したらvaletで接続して確認しましょう。
valet park
valet open
以下のようにWordPressが表示されれば成功です。
まとめ
格闘しながら半日ほどかかってしまいましたが、Laravel Valet を Windows で構築するまでの流れを一通り書いてみました。
Valet の使い方について書かれた日本語記事が少なく(特にWindows環境においては)、使い方をなんとなく把握するまでに少し時間がかかりましたが、要領をつかめばなんてことはありませんね。Valet を使ってみた感覚として非常に便利なので今後活用していきたいと思います。
また、今回は(Apache同梱でいざというときに便利なので)PHPとMySQLをXAMPPに頼ってしまいましたが、この2つについてもピュアにインストールすれば無駄なファイルなどは極力するなくすることができますね。今回は時間を短縮するためにXAMPPを使いましたが、十分に時間がある状況においてはXAMPPはあまりお勧めしませんので自分で環境を作りこめる状況がベストだと思います。
その他には、Dockerを使うか迷ったのですが、今回WindowsがHomeエディションなのもあるし、Docker Toolbox を使うとかなんとかいろいろと調べるのも骨が折れそうだったので、とりあえず Laravel Valet にしてみた感じです。このまま使ってみていろいろと思うことがあったらまた所感を書いてみたいと思います。
WordPressサイトを量産するときに使うであろうコマンドを以下に集めておきますのでよかったら利用してあげてください。