調査・研究レポートReport

投稿日:2019年6月17日

教員免許更新講習「電気おもしろものづくり」を受講して

今日は三重大学教育学部技術棟にて教員免許更新講習の2日目を受けに行ってきました。

本日の講義の内容は「電気おもしろものづくり」です。加藤先生と松岡先生の2名の先生にそれぞれ午前と午後に分かれてご指導いただきました。

先生が講義の途中にチョコレートやあられなどのお菓子を配るなど、非常に気の利いた講義作りをされておりまして、内容も非常に興味深いものでした。甘いもので糖分を取りながら講義を聞くと心地よい気持ちになるものですね。至れり尽くせり感がスゴイ。

Scratchによるプログラミング体験

午前中のセッションは加藤先生によるScratchを利用したセッションでした。Scratchの特徴としては図形の描画、すなわちグラフィックに強いという特徴や、音の操作などに強みを持つ子供向けプログラミングのプラットフォームです。今回のScratchの講義については、以下のような内容を取り扱いました。

  • 猫を鳴かせる
  • 作曲をしてみよう
  • 図形の描画
  • 外部デバイスを用いたセンサーの応用

Scratch

https://scratch.mit.edu/

今回でScratchに関する講義は2回目です。Scratchについて書かれている記事はこちらにもありますので良かったら読んでみてくださいね。

https://flares.jp/digimag/teachers-license-renewal-course-elective-course-participation-dispatch-type-ict-learning-use/

猫を鳴かせる

基本的な操作として「旗をクリックしたとき」のイベントを起点として「猫を鳴かせる」ということをしました。猫を3回泣かせるにはという課題に対して、とりあえず「猫を鳴かせる」というブロックを3つ連続して並べてみたのですが、なぜか1回しか猫が鳴きません。

コンピュータにはコマンドを連続して入力すると人間が認識できないくらいの速度で連続実行するため1回目と2回目と3回目の鳴き声の間に待ち時間を入れる必要があるんだよというところからのスタートです。

無事に3度泣かせることに成功したら、次は「鳴く」というブロックを1つしか使わずに3回繰り返すにはどうするのかということで繰り返しの制御構造を学習して早速使ってみたりしました。

ここまでの繰り返しの制御構造については小学生でも十分についてこれる難易度のようです。加藤先生の実務経験をシェアしていただきました。ただ、条件分岐が入ってくると概念を理解するのに非常に苦労するのが現実のようです。

作曲をしてみよう

次の課題が「音をならす」という動作についてでした。音には60の音(ド)、62の音(レ)、64の音(ミ)といった形で、音程それぞれ数字がついていて、音の高さをプログラミングすることができます。音の高さに加えて、音の長さも1拍とか、0.5拍といった形で変更することが可能です。

上記の仕組みを利用してそれぞれのグループで曲を作りました。私が作った曲は「チャルメラ」です…、ドレミーレド、ドレミレドレー…、周囲の先生方のウケはボチボチでした。他のグループは「カエルの歌」や曲名がわかりませんが音楽の教科書に載っているような曲を演奏させていたように思います。

図形の描画

次は図形の描画です。正三角形をScratchで描画するという課題が与えられてみんなで取り組みました。

正三角形を描く

三角形の内角の和は180度なので、正三角形の単独の内角が60度ってことは小学校の算数で習います。早速60度ずつ角度を変えながら描画してみたところ「六角形の出来損ない」が完成しました。どうやら角度として必要なのは内角ではなく外角のようです。早速120度に変更してみたところ無事に正三角形を書くことができました。

ここでの気付きは、回転角の和が360度になるということですね。四角形の回転角は90度(90 * 4 = 360)、六角形は60度(60 * 6 = 360)といった具合です。

五芒星を書く

正三角形の次の課題が五芒星を描けというものでしたが、これが少しばかり答えを出すのが大変でしたね。

この五芒星を描くための回転角計算が中学校レベルの数学の問題です。めっちゃ考えましたけど暗算では解けませんでした。向かいに座っている先生が紙に書き出しながら計算した結果144度を導き出して終了。さすがに中学の技術や理科の先生は頭の回転は抜群に早いですね。

外部デバイスを用いたセンサーの応用

Scratchの外部デバイスの制御は「マイク」のみ利用可能です。マイクで拾った音を内部の変数として扱うことができるので、音量をパラメータとして扱うことが可能になっています。

さて、ここで重要なのは、マイクから出る「音」自体も結局はパソコンからマイクに向けて発せられた電気信号に過ぎないという現実に気が付くことができるかどうかがポイントになります。これに気が付くことができれば、大きな音=大きな電気、小さな音=小さな電気という考えに至ることができますね。

すなわち、電力とマイクの電気信号の変換をうまくすることができればマイクジャックという入力端子であっても、タッチセンサーやボリュームつまみ(可変式抵抗器)などを実現することができるということです。電気電子が専門ではないし、仕事でも使わないとなると、さすがに34歳になる自分にとって電気電子の領域はプログラマに転職後最初に勤めた鈴鹿市内のシステム会社以来なのでなかなか厳しいものがあるのですが、オームの法則くらいしか覚えていなくてフレミングの法則とか色々と既に忘れてしまっていました。

で、ここでは犬ボードというプリント基板を使ってScratch内の音を出すコマンドでダイオードが発光することが確認したり、ボリュームつまみの大小によってScratch内部の変数が上下することなどを確認しました。普段パソコンだけの世界では決して知ることができない世界を垣間見ることができて、非常に楽しかったです。

傘型ゲルマラジオ製作

午後は講師が変わって三重大教育学部教授の松岡先生の担当でした。午後の講義の内容としては、100均のビニール傘を使ってAMラジオを製作するという内容でした。なんと電源不要。自分はこれまで電気電子に詳しい方にあまりであったことがなかったので、そんなことできるのか!?という驚きでいっぱいでしたが、なんと本当に聞こえてしまうという恐ろしい出来事が。

ゲルマラジオの制作工程

材料はセラミックイアフォン、アルミテープ、ゲルマニウムダイオード、0.32mmホルマル線、伝導性粘着銅箔テープ、マグネットシート、サンドペーパー、セロテープといったもので、1人前の費用感として2000円以内といったところでしょうか。

アルミテープとマグネットシートを組み合わせて可変抵抗器にして局番を変える機能を持たせつつ、傘にホルマル線を巻き付けてコイルとして作用させるといった感じで作ったのですが、なんとラジオが本当に聞こえました…、それも電源不要です。

小2の娘にラジオを聞かせてみた結果

自宅に帰ってきて娘に聞かせてみたら目をキラキラに輝かせて喜んでいましたね。「なんじゃこりゃー!」と思ったに違いありません。電源がなくても電波ってキャッチできるんだということを知りました。

スマホが作りたいと先生に夢を語ってみた結果

また、電気部品の購入先としては秋月電子など懐かしい名前が出ていました。

実のところ自作でスマホを作ってみたいという夢が私にはあるので、電気電子の領域かな?と思って先生に聞いてみたところ、どちらかといえば情報科の先生に聞いてみなさいということで別の先生を薦められました。どちらにしても、私が三重大学に通うとすれば情報専攻の先生のゼミに所属することになると思うので、その時に作ってみたいと思いますが本当に大学院に通える未来が来るかどうかはお楽しみですね。プロトタイプが作れるなら、そのまま即座に量産体制まで構築してやるぞー!くらいの超楽観的な希望的観測の中をいつも通り漂っております。

時間が余ったので受講生みんなで隣の教室を見学

この日の参加者は技術科の先生が多かったのもあるのですが、講義がスムーズに進みすぎた結果1時間程度時間が余ってしまったため、教育学部技術棟内の別の教室を見学することになりました。実際に学生さんが色々研究しているところを垣間見ることが出来ました。

電気電子が専門領域ということもあって、ライントレーサーやロボットの制御などが主な部分になるようです。私の専門領域ではないので、正しい用語を押さえていなくて、以下の車型ロボットがアームを動かして何かを行ったりする領域が何と呼べばよいのかがわからないのが現状ですが、私が現在関わっている四日市市内のプログラミング教室さんでもレゴエデュケーションを利用したプログラミングを教えていらっしゃいますし、その応用的な内容に取り組んでいるんだろうなということはなんとなくは想像はつきます。

レゴエデュケーション

https://education.lego.com/ja-jp

まとめ

懐かしいオシロスコープの山…、年代物ですね。

技術科の講義ということで、楽しく工作ができて単位がいただけるということで非常に有意義な時間を過ごすことができました。

そして、いつもの如くお昼休みの時間には周囲の先生方とのコミュニケーションも深めつつ情報収集をしていたのですが、先日の県教委の方がおっしゃられていた働き方改革の件で、中高の部活がなくなるという流れの結末としては、どうやら民間のクラブ活動組織にすべて委託する状況が最終系のようです。とはいっても、現状で中高生の受け皿となる部活のような役割を果たす組織が地域には少ないと思うので、私なりに考えた結果「ウェブデザイン部」みたいな組織を作ってあげれば、中高生が自由にデジタル技術を用いた集客やプロモーションの技術を学ぶことができるのではないかと考えました。

ただ、ここでも問題になるのが、各家庭間の経済的格差のお話です。今までは学校組織に部活があったので無償で子供に何かしらの活動の場を提供できていたわけですが、学校がその役割を果たさなくなるとするとお金を払ってビジネスとして活動しているスクールやクラブなどの団体に所属する必要性が生まれます。そうすると結局はお金がないと所属できないという傾向が今よりもより強くなるのではないかということが話し合われていましたね。

仮にそこに行政予算が下りると仮定すると、そこにすっぽりはまる地域の学生の成長をサポートできるような組織体を作ることが必要だと思うので、そのようなサービスや組織の運営も楽しいのではないかと感じました。プログラミングやウェブデザインなどの実務経験を持っている自分たちが地域に出来ることを考えると、それらの領域において学生を受け止めて伸ばすことだと思うので、うまくチームを作れるなら地域全体を支えるための組織作りみたいなものも面白そうだなぁと思考を巡らせたりしていました。

次回の講義も楽しみにしたいと思います。

もしよければ、私の情報教育に関するビジョンをだいぶん前に書いた記事があるので良かったらこちらも見てみてください。この夏に三重大学の教育学部の大学院を受験しようと考えていて、その研究内容として取り上げようとしている内容が書かれています。

https://flares.jp/digimag/thinking-about-school-education-thinking-about-education-on-information-technology/

教員免許更新講習に関する記事

その他に受講した講義に関する記事はこちらです。よかったら読んでみてくださいね。

https://flares.jp/digimag/teachers-license-renewal-course-elective-course-participation-dispatch-type-ict-learning-use/

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