調査・研究レポートReport

投稿日:2019年6月21日

中小企業の新しい人材採用戦略「売り手市場」時代の人材獲得競争を生き残る!を読んで

FLARESとして私と一緒に働いていただけるエンジニアの方と出会うために今年の2月頃からは少しずつ人材採用に関する書籍を読み進めてきました。今回ご紹介する「中小企業の新しい人材採用戦略「売り手市場」時代の人材獲得競争を生き残る!」も3月に購入した採用関連書籍のうちの一つです。

読み終えましたので簡単にレビューを書いてみたいと思います。

中小企業の新しい人材採用戦略「売り手市場」時代の人材獲得競争を生き残る!

https://amzn.to/2IY1OWM

著者の紹介

著書は大阪で中小企業のITを活用した人材採用や集客の支援を行っている方なので、本書はこれまで培ってきた著者自身の集客ノウハウを盛り込んだ内容になっていると思います。著者について少し見ていきましょう。

著書プロフィール

中川 淳(なかがわ じゅん)

株式会社ITブレイン代表取締役
求人戦略コンサルタント
集客/SNSコンサルタント

<著書>
目指せ、地域一番店!行列のできる美容室・治療院がしている新規客の集め方(つた書房)

<講演>
「中小企業のホームページとSNSを使った採用戦略」「インスタグラムをビジネスで使う方法」「美容室の集客・求人方法」、その他講演多数。受講者は7000人以上。

<株式会社ITブレイン>
・ホームページ制作
・「IT導入補助金」支援事業者
・WEBプロモーション
・Indeed公式代理店
・「ちょくルート」パートナー

(本書より引用)

書籍の感想

本書全体としては採用に関するテクニックに関する書籍なので、人としての考え方とか、企業理念が大事とか、そういう類の話ではありません。経営者としての心構えなど、誰かと一緒に仕事をする上で重要になる考え方についての書籍を望んでいる場合には以下の書籍がオススメです。よかったら以下のページも読んでみてくださいね。

https://flares.jp/digimag/read-a-company-where-people-gather-a-company-where-people-run-away/

本書は以下の構成です。

  • 第1章 人が集まる会社に必要な「2つの活動」
  • 第2章 これからの人材採用戦略の概要
  • 第3章 「自社採用サイト」でのちょくルート採用戦術
  • 第4章 「公式サイト&新卒サイト」でのブランディング採用戦術
  • 第5章 新卒求人倍率100倍以上の美容室採用の戦術
  • 第6章 7つの不安を解消する求人原稿の書き方
  • 第7章 欲しい人材に辞退されない面接8つの心得

第1章 人が集まる会社に必要な「2つの活動」

まずは「実際に自社求人情報をすぐに検索できるかどうか」という視点でスマホで実際にやってみなさいというところから本書の内容は始まります。

自社のことを知らない求職者にとっては会社の名前などのブランドワードを利用せずに自社の求人情報までたどり着く必要がありますが、実際にブランドワードを利用せずに自社の求人情報までたどり着けるかどうかという課題は意外と敷居が高いものです。試しにやってみてください。自社の求人情報を意外と見つけられないものです。

上記の原因として会社の社会的な認知度が低いことや会社の魅力が伝えられる内容になっていないことなどが書かれています。それらをどのように解決していくかは次の章から具体的に述べるとして、第1章ではそれらの問題提起を行っています。

第2章 これからの人材採用戦略の概要

従来のリクルート式の採用手法としては、人材紹介会社が母集団を形成し、その母集団の中から企業が求職者を選ぶといった手法が長らく日本では採られてきましたが、この従来の採用手法が通用するのは大手企業など知名度ある企業に限られます。そこで、知名度の低い中小企業であっても人材を採用できる手法をご紹介されています。

そこで活躍するのがダイレクトリクルーティングなどと呼ばれている自社の採用サイトを活用した採用手法になります。自社の採用サイトの種類としてブランディング型と待ち受け方の2種類があるとし、それぞれの特徴について解説されています。

また、自社のサイトを活用して求職者を集客し、求人応募に繋げていく過程について、入口、出口、求人原稿の3軸を基本として、新卒向け、中途向け、パート・アルバイト向けの3つに分けて解説をされています。

第3章 「自社採用サイト」でのちょくルート採用戦術

「ちょくルート採用戦術」を簡単に説明すると以下の流れになります。

  1. 自社の採用サイトを作り、自社の魅力をわかり易く求職者に伝える工夫を行う、その際求人原稿の書き方には気を配る
  2. 自社の採用サイトへの流入経路としてIndeedとリスティング広告の2つを主軸に添えた採用活動を行う

何ということはなく上記がすべてだと私は思っています。実にシンプルです。シンプルですが、この2つが当たり前にできていない採用サイトが多くあると個人的には認識しているため、採用サイトを制作するにあたっては上記がきちんと押さえられているかどうかを確認された方がよろしいかと思います。

上記ちょくルート採用戦術の解説に加えて、実際の事例も添えられています。

第4章 「公式サイト&新卒サイト」でのブランディング採用戦術

公式サイトと新卒サイトの2つを上げていますが、公式サイトとは求職者全体に向けた採用サイトのことを指しています。新卒サイトとは新卒の求職者向けのサイトのことですね。これら2つのサイトの作り方について詳しく解説されています。主にサイトの内容やデザインテイストなどの内容です。

上記の出口となるサイトに加えて、入口となる集客方法についても公式サイトと新卒サイトではターゲットが異なるため、集客チャネルも異なるということを挙げた上で説明しています。大きく3つの集客経路があり、それぞれに対策することが重要だと著者は述べています。

  • SNS対策(Twitter、Instagramなど)
  • 地域認知対策(ハローワーク、地域の求人誌など)
  • 学校対策(就職課や先生とのコネクションなど)

第5章 新卒求人倍率100倍以上の美容室採用の戦術

ここからはサイトの内容や求人原稿の書き方について少しずつ触れ始めています。条件の見直し、強みの作り方の2軸が主要領域です。

上記を基本として、以下の各媒体を活用する上での要所を解説しています。

  • Indeed
  • Instagram
  • ブログ
  • Twitter
  • Facebook
  • YouTube
  • 求人パンフレット
  • 学校訪問
  • 説明会イベント
  • 紹介業者
  • 広告媒体

上記のあらゆる入り口を駆使して網羅的に対策を行い、出口となる採用サイトに向けて集客を行っていくそのプロセスを考えると学べることは多いように思いますね。想像以上に取り組むことが多いことがわかります。また、逆にすべてに網羅的に取り組むことが出来なければ成果を出すことは難しいということも個人的には現実的に理解できています。

第6章 7つの不安を解消する求人原稿の書き方

この章は求人原稿の書き方についてです。主に以下の項目から構成されています。

  • ターゲットを明確にする重要性
  • 伝えたいことよりも相手が知りたい情報を伝える
  • どんな仕事なのか
  • どんな条件なのか
  • 勤務地
  • 職場の雰囲気
  • 自分にも本当にできるのか
  • 成長できるのか
  • どんな社長なのか
  • 中小企業が従業員に与えられるメリットはどのようなことがあるか

私個人の反省点としては、自社の求人情報には自分の書きたいことだけが書かれていて網羅的に書かれていないような気がしますね。もっと端的にまとめつつ、網羅性をもっと意識した方が良いのかもしれません。何事においてお言えることだとは思いますが、網羅性という項目の重要性は最大級だと感じています。MECE(もれなく、だぶりなく)を実現することがビジネスにおいては非常に重要ですね。

第7章 欲しい人材に辞退されない面接8つの心得

最後の章は面接についてのノウハウです。面接の鉄則や面接のドタキャンを防ぐための工夫、選考辞退や内定辞退への対策、面接で絶対に聞いておいた方が良いことなどをまとめています。

実際の面接になると求職者という人を見つめるということに徹する必要があるのでその時には他事を考え得る余裕などはないとは思いますが、どのようなことを気を付けると効果的かということについて一通り頭に入れておくことで意識せずともそのような方向に意識が動くこともあるでしょう。

まとめ

本書でウェブを活用したこれからの採用活動全体の流れを学び、自社の活動に活かすことができれば、自社の事業を加速させられることは間違いないと思います。求職者にしてもお客様にしても「集客」という活動自体の難しさは私自身も実感しておりますが、やはり自分自身の強みを生かせるような活動のやり方を見出す必要があるということを再度認識する必要があるかと思いました。

本書は求職者の集客テクニックに関する書籍です。ですが、著者は最後の最後に一言だけ以下のように語っています。

「技術なんて時間がればみにつくやん。でも性格は後で変えられへんで」

と著者がお世話になった経営者の言葉の紹介からの以下の言葉。

「能力ではなく、愛せる人を選ぶ」

結局、どれだけ従業員のことが愛せるかが大切だとおっしゃっています。様々なテクニックは有れど、小さな会社という組織を運営していく上で重要になることは結局は従業員に対する愛だと言い切っています。この一説にはぐっとくるものがありましたね。著者も最後の最後でこんなこと書くなんてズルすぎる!

エンジニアである私なりの集客戦略

さて、私の周囲でも、例えば名古屋でマーケティングのコンサルタントをされている方がいますが、その方の集客展開を真似しろと言われても到底私にはできることではありません。その方はもともと営業畑の方なので、営業なら営業なりのやり方というものがあるであろうと感じています。

それに比べて、私自身はエンジニアです。要するに技術職なので、技術職には技術職なりのやり方というものがあると考えています。それでも営業の方が身を削って日々お客様を集客してきた経験を学べる機会があるならばぜひ話を聞いてみたいと感じたので、今度名古屋開催の集客セミナーに参加することにしました。完全営業畑の手法を学ぶ場になるとは思いますが、自分の得手不得手を考えた上で、自分なりのやり方というものを見出していきたいと考えております。

私は「エンジニアの集客戦略」を見出すべく、日々努力して行きたいと思います。私にとっての集客という概念はお客様だけではなく求職者をも対象とした考え方です。

本書のレビューを読んでいただいて、興味が湧いたら実際に手に取っていただけると幸いです。私のような人材採用の見習いが書いている内容と比べれば比べ物にならないような情報量が詰まっていますから。

中小企業の新しい人材採用戦略「売り手市場」時代の人材獲得競争を生き残る!

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