調査・研究レポートReport

投稿日:2019年3月12日

コンテンツSEOの基本|市場/競合/コンテンツの関係

コンテンツSEOの基本的な手法としては「よりユーザーのニーズが大きい領域でなおかつより競合の少ないコンテンツを制作すること」がもっとも効率的にアクセスを集める方法と言えると思いますが、これらを以下の3段階に分割してそれぞれの手法について学んでいこうと思います。

  • 市場調査/ユーザーニーズの内容と規模
  • 競合調査/内部要素・外部要素の比較
  • コンテンツ制作/基本はニーズに寄りそうこと

市場調査/ユーザーニーズの内容と規模

市場調査とはインターネットユーザーがインターネット上で検索しようとするその対象を知ることを指します。市場調査は次の二つの工程に分けることができます。

  • 検索キーワード/ニーズの内容
  • 検索ボリューム/ニーズの大きさ

キーワードの抽出(洗い出し)

軸キーワード

コンテンツSEOを行うにあたってテーマを選定する必要があります。例えばFLARESの主要業務である「ウェブ集客」を例に考えると次のようなキーワードのグループを作ることができます。

  1. 経営戦略
  2. マーケティング
  3. デジタルマーケティング
  4. ウェブ集客
  5. コンテンツSEO
  6. 市場調査
  7. キーワード選定

番号が若い方がざっくりしていて、より幅広い概念です。逆に番号が大きいほど詳細度が高い概念となっています。これらテーマを定めて詳細度の高低をまとめて軸キーワードと呼びます。

サジェストキーワードの抽出

軸キーワードをまとめることが出来たら、その軸キーワードをベースにサジェストキーワードを抽出します。サジェストキーワードとはGoogleのキーワード検索ボックスにキーワードを入力したときに自動補完機能で表示されるキーワード群のことです。サジェストキーワードはユーザーが検索を行うときに最初に入力したキーワードと一緒に多く検索されているキーワードを一覧してくれるため、サジェストキーワードへの対応を行うことによって検索評価品質ガイドラインにおける Needs Mets 評価を満たすことにつながります。したがって、検索順位の向上に効果があると言えるでしょう。

サジェストキーワードとは以下のようなものです。

これらサジェストキーワードを一覧表示してくれる便利なサイトがありますので、サジェストキーワードを抽出するときは以下のサイトを利用するとよいでしょう。

goodkeyword
https://goodkeyword.net/

関連キーワードの抽出

サジェストキーワードとは別軸で関連キーワードを抽出してくれるツールがあります。Googleにおける関連キーワードを抽出する場合には、Google広告に付属の「キーワードプランナー」というツールを利用することができます。Yahooの場合は「Yahoo!キーワードアドバイスツール」を利用することによって関連キーワードを知ることが可能です。

Google/キーワードプランナー

https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/

Yahoo/Yahoo!キーワードアドバイスツール

https://promotionalads.business.yahoo.co.jp/Advertiser/Tools/KeywordAdviceTool

自社サイトの流入キーワード/Googleアナリティクスで計測

集客 → Search Console → 検索クエリレポートより確認できます。

ソーシャルメディアでのユーザー発言やトレンドキーワード

Twitterにおけるおすすめトレンドやタイムラインに流れるツイートからキーワードを拾うこともできます。

競合サイトのキーワード

競合サイトのキーワードを拾うことによって重点的に対策すべきキーワードを把握することができます。

「三重県 WordPress」の検索キーワードで検索順位1位のサイト「AMAOTO」トップページのキーワード。

キーワードの検索ボリューム調査

キーワードの検索ボリュームはGoogle広告のキーワードプランナーにて確認することが可能です。月間平均検索ボリュームの列を確認してください。

ニーズグループマッピング

ニーズを想起度と購買意欲の2軸でマッピングすることによって、重点的に対策すべきキーワードが何なのかということを明確にすることができます。

想起度によるキーワードのグループは以下のようなものです。

想起度の強さ 分類
指名検索ユーザー 社名、商品名
商品名クロスキーワード
既存顧客・リピーター
手段顕在ユーザー 業界ビッグワード
業界カテゴリビッグワード
 機能・デザイン
 価格・費用
 クチコミ評判・比較
 競合他社
ニーズ顕在ユーザー 目的・手法
情報・自己解決型
悩み・課題
潜在ユーザー 悩み・課題の原因
ライフステージ
近似ジャンル・代替手段

※現場のプロから学ぶSEO技術バイブル(https://amzn.to/2u0LtcT)から引用

例えばWordPressのスクールの契約を取るためにコンテンツSEOに取り組む場合を例に挙げると、購買意欲の高いユーザーは「WordPress スクール 料金」などと検索するのに対して、「WordPressとは」というキーワードで検索するユーザーはまだWordPressのことが良くわかっていないユーザーということになるでしょう。したがって、購買意欲がどちらの方が高いかを考えると「WordPress スクール 料金」の方が高いと言えそうです。

このようにより成果に結びつけていくためには、より想起度が高く、より購買意欲が高いキーワードを狙っていく必要があると言えるでしょう。

競合調査/内部要素・外部要素の比較

競合調査ツール

キーワードが把握できたら次は競合の調査を行います。競合調査には主に以下のツールを利用します。

SEOチェキ!
http://seocheki.net/

上記のSEOチェキ!を利用することによって、インデックス数やTDK、見出し、検索順位などを知ることができます。その他に有料のツールを利用することによって、被リンクの数が調査できたり、トラフィック数や流入キーワードが調査できるツールもありますので予算に余裕がある場合にはそれらを利用するのも良いでしょう。

無料で使える範囲では機能は限定的ではありますが、Similar Web というツールもおすすめです。国内外のページランクやカテゴリランクが掲載されています。

Similar Web
https://www.similarweb.com/ja

ターゲットキーワードの検索結果上位10位を分析

上記のツールを利用してターゲットキーワードの上位10位を分析し、それら上位10位よりも優位に立つためにはどのような対策を行えばよいかということを明確にしていきます。例えば被リンク数やキーワードの含有数など、定性的な情報からコンテンツにどの程度のクオリティが必要かを把握することに役立ちます。

該当のキーワードに対してどのような検索結果が返ってきているのか、ユーザーの検索意図は何かといったところも把握することにつながるかと思いますので、検索意図を満たすコンテンツを制作することに繋げていくことができます。

例えばFLARESのサイトの場合は以下のキーワードが含有されていることがSEOチェキ!から確認できます。

キーワードを確認したら、目標のワードで上位表示させるためには該当のワードが不足していないかどうかといった目線でチェックし、コンテンツをブラッシュアップすることが必要です。

内部要素

ウェブサイトの内部要素としては以下のようなものがあります。

  • インデックス数(多い方が強い)
  • サイト全体におけるコンテンツの網羅性(ユーザーの検索意図を拡張して補完できるか)
  • ページ単体におけるコンテンツの網羅性(ユーザーの検索意図を満たせるか)
  • サイト内部のSEO状況(TDK、URL構造、表示速度、モバイル対応、SSL対応など)

外部要素

外部要素としては以下のようなものがあります。

  • 被リンク数(ドメインとページのリンク数)、被リンクの質(ドメインとページのランク)
  • ソーシャルメディア(リンク獲得やサイテーション)

比較結果をまとめる

上記で挙げてきた情報を比較表にまとめることによって対策が明確になります。

コンテンツ制作/基本はニーズに寄りそうこと

想起度の表を上記で挙げたと思いますが、今度は想起度が低い領域である手段顕在ユーザーとニーズ顕在ユーザーの領域に応えるようなコンテンツ制作を行う必要があります。

共起語

ニーズを深堀するためにはサジェストワードへの展開や共起語の利用などがあります。共起語を調査するためのツールは以下のURLにあります。

共起語検索
https://neoinspire.net/cooccur/

検索結果上位ページに勝つ

検索結果の上位10ページを分析したと思いますが、それら10ページよりも良いページを作る必要があります。それら10ページがGoogleが良いと判断しているページに当たることになるので、基本的なキーワードや内容についてはそれらを模倣することにってある程度のところまでは評価を高めていくことが可能となります。

情報の網羅性で勝つ

上位10ページに勝つためには、単純に欠けている要素をページに追加していけばよいのです。それら10ページよりもより充実した内容のページを作っていくことができれば評価がより高まる可能性が高まります。検索順位を高める工夫としては1回の公開ですべてを記述する必要性もありませんので、度重なるリライトによってページの充実度を日々更新し続けていけば良いことになります。

ライティング

以下3点を考慮してコンテンツの制作に取り掛かりましょう。

  • ユーザーニーズに対する課題解決策を提示すること
  • 課題解決の結果起こすべきアクションを明確にすること
  • 表記ゆれを統一し、トーン&マナーに配慮すること

コンテンツの鮮度に配慮する

ユーザーは常に新鮮な情報を求めていますので、記事は常に更新していく必要性があります。例えば10年前の情報は現在には合わなくなっている可能性は否定できません。現在に即した情報に更新することによって検索エンジンの評価を高めることができ、検索順位の向上に効果があります。これら鮮度を扱っているアルゴリズムのことを「フレッシュネスアルゴリズム」と言います。

コンテンツの独自性

独自性のある情報は高く評価されるため、オリジナルの情報を発信することによって検索エンジンの評価を高めることができます。例えば私が独自に考えた以下のマーケティングフレームワークについての記事などが多少高く評価された結果アクセス数が他の記事よりも少し多めに増えていると言えそうです。

https://flares.jp/digimag/tlaanp/

コンテンツの正確性

正確性を担保する必要がありますので、以下の対応を心がけましょう。

  • 出典元を明示し、引用しても問題ないか確認すること
  • オリジナルの画像を用いること
  • 引用元情報のアップデートに追従すること

コンテンツのデザイン

以外と見落とされがちなのがコンテンツのデザインなど見た目や使い勝手にまつわる部分です。コンテンツ制作の際には、以下の対策を行いましょう。

  • 目次を設置すること
  • 画像を取り入れること
  • モバイルフレンドリーであること
  • 適切な文字サイズと余白があること
  • 文字のスタイルにルールを設けること(色など)

まとめ

キーワードから市場を調査し、競合と自社のサイトを比較し、競合サイトに勝つためのコンテンツとはどのようなコンテンツかについてざっくりと見てみましたがいかがだったでしょうか?

コンテンツ制作については細かいノウハウがたくさん出てきたと思いますが、それら一つ一つを順番に対応していくことによって確実に検索順位を上げていくことが可能となります。特に見た目の部分に着目してユーザーにとって使いやすいデザインを取り入れることによって検索順位を向上させることができるということなどは意外と見落としがちなポイントなのではないでしょうか。

コンテンツの中身についてはマインドマップを利用して網羅性を担保するなどの工夫も必要になってきますので、ぜひマインドマップなどのツールなどを利用した網羅性のあるページ構成を考えて実践していただければと思います。私自身もこれまで書いてきたページのリライトを行うことで網羅性や専門性を高め、より検索順位を向上させることに繋げていくことができるのと感じています。私のコンテンツSEOへの取り組みもまだまだこれからなのでまだまだ順位を上げていこうと思います。

マインドマップのおすすめツールとして「マインドマイスター」をご紹介いたしますのでよろしければみなさんも試してみてください。

マインドマイスター
https://www.mindmeister.com/

コンテンツSEOの基本としてGoogleの検索品質評価ガイドラインも外せないので、よろしければ以下の記事もお読みいただけると幸いです。

https://flares.jp/digimag/googles-search-quality-evaluation-guidelines/

参考書籍のご紹介

現場のプロから学ぶ SEO技術バイブル

https://amzn.to/2EzIXzb

非常に良くまとまっていて現代のSEOについて全体的にざっくり把握するためにはとても参考になる書籍です。ざっくりとは言いましたが、内容は非常に深いので満足感はかなりあります。また、非エンジニアの方など、技術に精通していない方にとっては少し荷が重い書籍になるかもしれませんのでその点だけご注意ください。素晴らしく参考になる良書です。

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