投稿日:2019年2月28日
選ばれる人材採用の考え方「採用ブランディング」
中小企業にとっての人材不足は本当に切実。私を取り巻くウェブ制作に関わる人間関係においても、デザイナーやエンジニアの数が足りないという問題は未来永劫と続くのではないかとさえ思えるほどです。そんな地域に根差して地域と共に生きる中小企業でも人材採用を行うにあたって効果があるとされている考え方として「採用ブランディング」という考え方があることを知ったので早速書籍を購入して学習してみました。今日はそんな採用ブランディングの一端をシェア出来ればと考えています。
中小企業の人材採用における最大の競合は大企業
中小企業の人材採用にとって最大の競合は大手企業などの大企業です。どういう意味で競合なのかと考えると答えをすぐに見つけることができます。ざっと列挙してみると以下のようなことが見つかりました。
- 給料が高い(良い)
- 福利厚生が充実している
- 働き方改革など働きやすい環境が整備されている
- 優秀な人材が多く働いている
- たくさんの人が働いていて交友関係も広がる
上記は中小企業はダメだということを言いたいわけではありませんので誤解されないようにお願いします。あくまで一般論として、資金面でも人材の面でもあらゆるリソースが豊富にある大企業の方が魅力としてアピールできるものを多く持っている場合が多いということをまずは認識していただきたいです。
大企業の豊富なリソースに立ち向かうのはナンセンス
はっきりお伝えしますが、上記で挙げたようなポイントを訴求しても大企業には絶対に勝てません。
例えば給料が高いことを売りにして求職者を募集した場合には、もっと給与の高い会社が現れた場合にはそちらに転職してしまうリスクが非常に高いでしょう。同様に福利厚生が充実していたり、働き方改革が進んでいて働きやすい環境が整っていることを売りにしたとしても、もっと環境の整っている大企業と比較されると到底勝ち目はありません。
なので、大企業が得意とする領域で勝負しないようにすることが重要なポイントだと言い切ることができると思います。勝負しないということは訴求しないということです。例えば採用サイトを作成して求職者を募集する場合にも大企業が全面に押し出してくる可能性の高い各魅力を訴求する必要性は全くありません。事実として認識していただくためにさらっと紹介する程度にとどめればよいと思います。
中小企業にとって大企業に勝るポイントとはどこにあるのか、どこで勝負すれば大企業と比較して選んでいただけるのかについて見ていくことにしましょう。
訴求すべきポイントは「理念」
「理念」とは戦略の更に上にあるものですね。会社としての存在意義であるとも言い換えることができると思います。理念も各社比較をすれば似たような考え方はあるかもしれませんが、二つとして全く同じものはありません。唯一無二の「理念」こそ求職者に訴求した場合に他社と比較されることなく、等身大に受け止めていただくことができる人材採用において最も重要な訴求ポイントとなります。
理念は社長の考え方やこれまでの人生経験など計り知れない情報量が含まれている概念なので、理念を深く掘り下げて細かく分解し、多様な目線からどのような価値観を大切にしているかといったことを訴求し続けていく必要性があります。
理念を先行させるとミスマッチが減る
「向いている方向が同じなら何があってもうまく行く」とは言いますが、最終目的が本当の意味で腹に落ちるような説明を求職者にできて、本当の意味で受け止めて頂くことができれば、その会社で頑張る意味につながります。会社でがんばること自体が社員の生きる意味や理由につながれば、会社で能力を発揮することにもつながっていきますし、会社を辞める理由が見つからないといった状況も容易に想像することができます。
ミスマッチは能力の低下と離職につながる
ミスマッチが減るというよりかは相思相愛が明確かどうかを十分に把握できるまで採用活動を行わなくてはならないという点が注意事項です。企業の理念にマッチしない人材は採用すべきではありません。ミスマッチな人材を採用してしまうと会社で働くその社員にとっては、会社で働く意味を自問自答し続ける羽目にもなるし、会社に自分が存在している価値を見出すことができないため他に条件の良い会社が見つかった瞬間に転職などにつながってしまうリスクが大きくなります。
地域の中小企業の現実を見ると
自社の理念が明確にあって、それらを求職者にきちんと訴求できた結果、簡単に求職者が集まる中小企業は少数派だと個人的には考えています。私自身を例に挙げてもそうなのですが「だれもが納得する企業理念を明文化すること」はそう簡単なことではありません。もちろん起業・創業したきっかけであるとか、これまでの人生を振り返ってみて自社の事業を通して何を成し遂げないかということが明確になっている会社や社長さんも少なからずいることはいますが、すべての人や会社が完璧なわけではありません。
専門領域=「マーケティング」×「システムエンジニアリング」であるという強み
完璧を求めても結果は出ないことは私の人生経験上わかってきているのですが、私たちとしても企業理念の明文化をお手つだいしたり、私たちの専門領域であるマーケティングの各領域において、それらを戦略に落とし込んでからのウェブサイト制作といった「ウェブを活用して成果を出すために一般的に効果があるとされている方法論」を共有することは可能です。それらを採用サイトなどのウェブサイトという形あるものに落とし込んだり、会社として販路を拡大したり利益率を上げていくために必要な仕組み作りの部分からご提案差し上げることも可能です。
私自身マーケティングが専門領域ではありますし、10年以上システムエンジニアとして情報システムやウェブサイトの開発し続けてきた経験があるため、企業の現状を受け止めたうえで、あるべき姿を描き、それらをウェブサイトや情報システムという形に落とし込むことによって地域の企業様の集客から利益を増やすところまでを一貫してサポートしていくことが可能です。
私自身もっと地域の企業様とかかわりを持つことで、自分の人間の幅も広げていきたいと考えておりますし、専門領域であるマーケティングやシステムエンジニアリングの知見を応用して、実際に地域の企業様のお役に立ちたいという気持ちがとても強いです。
地元三重におけるマーケティングの専門家はまだまだ多くなく、地域の中小企業様の事例においてもウェブマーケティングにおける成功事例がほとんどないのが現状だと思いますが、時代の変遷に合わせて新しい時代に合った手法や考え方を取り入れつつ現代を進んでいく必要性はあるのかなと考えておりました。
まとめ
日々の企業活動において、「ダイレクトリクルーティング」×「採用ブランディング」の合わせ技で地域の中小企業の採用現場のお役に立つべく、ウェブサイトや情報システムを活用した中小企業様の支援を今後も続けていく想定です。企業経営とITが重なる部分は私にとっては仕事というよりも趣味のようなもの。採用サイトを活用した人材採用業務の支援から、コーポレートサイト(法人サイト)やオウンドメディアの構築と運営によるウェブ集客について今後も研究を続けていく予定ですので、お困りの際はぜひお気軽にご連絡いただければと考えております。
現在自社のブログを毎日更新し、アクセスアップからの問い合わせ増加など、ウェブ集客の実践を自社で取り組んでいるところです。成果を出すコツをつかんだ暁には地域の企業様にノウハウをお伝えしたり、記事の執筆などで集客のお手伝いも出来ればと考えております。まだまだこれからなので今後も地道に積み上げていこうと思います。
最後になりますが、採用ブランディングという言葉を使うと意味が広く捉えられて具体的に何やればいいのってところがイメージしにくいので「理念駆動人材採用活動(Philosophy Driven Recruiting)」、略してPDRと言い換えれば誰にでもわかりやすいんじゃないかなぁと感じました。まぁこのあたりは言葉遊びではあるものの、正確に中小企業の社長さんや人事担当者さんにお伝えするには「理念押し」ってことを明確に示せるこちらの言葉の方が適切かと個人的には思います。
弊社の採用支援サービスとして「Philosophy Driven Direct Recruiting」略して「PDDR」というサービスをそのうち作ります笑
ダイレクトリクルーティングに関する過去記事はこちらですので、こちらも合わせてお読みいただければ幸いです。
https://flares.jp/digimag/direct-recruiting/
書籍のご紹介「採用ブランディング」
「無名×中小企業」でもほしい人材を獲得できる 採用ブランディング